江戸切子は天保五年江戸大伝馬町のビードロ屋加賀屋久兵衛が金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻を施したのが江戸切子の始まりと言われております。江戸末期に生産された江戸切子は透明ガラスに金棒と金剛砂によって切子細工をし、木の棒等を用いて磨き行った手作業による手摺り工程による細工によって制作されたものと考えられている。明治期以後は薩摩切子の消滅による職人と技法の移転や海外からの技術導入により、江戸においても色被せガラスの技法・素材も用いられるようになり色ガラスの層は薄く鮮やかなのが特徴。加工方法も、文様を受け継ぎつつ手摺りからホイールを用いたものへ移行していく。江戸切子の文様としては、矢来・菊・麻の葉模様など着物などにも見られる身近な和の文様を繊細に切子をしているのも特徴である。
■ 仕事のこだわり
江戸切子ではカットの技術は勿論の事、デザイン、全体の構成など気を使います。
花切子においてもカットする動植物などの特徴を捉えガラスに表現する事や、花のカットした面の一部を磨き陰影をつけ奥行きを表現したりと細かな作業に時間を費やすことが綺麗な仕上がりになります。どんなオーダーにも対応できるよう準備を心がけています。